Guajara in other languages: Spanish, Deutsch, English, French, Italian ...



東方正教会

zh-cn:东正教

東方正教会(とうほうせいきょうかい 英 Eastern Orthodox)は、キリスト教の一教派。単に正教会(Orthodox Church)あるいはギリシャ正教会とも言う。東方教会と呼ばれる場合もある。

英語名の Orthodox はギリシャ語のオルソドクシア "ορθοδοξία" が起源で「正しい所信」を意味し、「普遍教会」を意味するカトリックに対して、「正統教会」の意である。

また、東方正教会ではイエス・キリストをイイスス・ハリストスと読み、これにはギリシャ語読みという説とロシア語読みという二説がある。

Table of contents
1 沿革
2 教義と教会の特徴
3 東方正教会に所属する教会
4 関連項目
5 外部リンク

沿革

古代には、ローマ帝国の管区をもとに、キリスト教会は4世紀頃から5つの総主教区――ロマ(ローマ:日本ハリストス正教会ではロマと呼ぶ)、コンスタンティノポリアンティオヒアアレクサンドリアイエルサリム(エルサレム)――に分かれていた。8世紀から12世紀にかけて、フランク王国を中心とする西ヨーロッパの独自の発展に伴い、ロマ総主教(教皇)の教会(のちのカトリック)は、東ローマ皇帝の強い影響下にあった東方の教会から徐々に離れるようになった。このことは西方における教義の独自な発展を促し、両教会の教義上の差異は問題となるまでに著しく開いた(フィリオクェ問題参照)。

1054年コンスタンティノポリ総主教を首座(エキュメニカル総主教)とする今日の東方正教会と、ロマ教皇(ローマ教皇)を首座とする西方教会(カトリック)は、総主教の相互破門により完全に分離した。その後、幾度か和解の試みがなされたが、完全な教義上の一致をみるには至っていない。なお相互破門状態は1965年12月に取り消され、今日では解消されている。

現在は伝統的な四大総主教庁のほかに、主に正教徒の多い地域では独立国の単位で独立教会、日本やアメリカのようにある程度の信者数を持つ国では自治教会が立てられている。また、ロシアグルジアセルビアルーマニアブルガリアの各教会の首座が総主教の地位を持つが、コンスタンティノポリス総主教をエキュメニカル総主教(世界総主教)と認め、相互に教会の自立を承認しあった緩やかな連合を保っている。東方正教会におけるエキュメニカル総主教は、名誉上の地位であり、ロマ教皇のような教義上の優越権をもつものではない。

アメリカではコンスタンティノポリ管下のアメリカ正教会のほかにロシア正教会系・ギリシャ正教会系・アンティオヒア総主教座系の教会などがあり、それぞれ協力しあいつつ活発な伝道活動を行っている。将来的にはこの三教会はアメリカ正教会へ統合されるとみなされている。 現在、これらの教会の共同作業により、新約聖書および聖詠(詩篇)の研究版英訳聖書が刊行されており、七十人訳聖書の研究版英訳聖書も2005年には刊行される予定である。

教義と教会の特徴

カトリックと比較すると、世界総主教を儀典上の首座と認めるものの各総主教が自立した教会を管轄する点、七つの公会での決定を含む聖伝承を信仰の基準とした神学を有し、教義の変革にあたっては概して保守的である点に相違がある。具体的な教義上の特徴としては聖神の発出を父からのみとすること(フィリオクェ問題参照)、聖画像敬拝(崇敬)の重視と聖画像の形式の厳格な遵守・領聖を必ず聖体と尊血の両方でおこなうこと、聖餅(聖パン)にイーストを用いること、教会スラブ語などの聖書奉神礼の現地語化を重視すること、一方で聖歌の旋律および奉神礼の構成はほぼ全世界的に共通すること、司祭および輔祭の妻帯を認めていることなども西方教会と異なる点である。

なお神品の妻帯についていえば、古代には主教の妻帯も認められていた。ナジアンスのグレゴリイ(ナジアンゾスのグレゴリオス)の父は妻子がある身でナジアンスの主教職を務めた。中世以降は妻帯をしない男性修道士のみが主教に任ぜられるため、主教の妻帯は事実上禁止されている。また司祭の妻帯は輔祭叙階時にすでに妻帯しているものにのみ認められ、輔祭職以上の教役者の新たな結婚は、再婚を含め禁止されている。

なお現在ではコンスタンティノポリとロマの相互破門状態は回復されているが、教理上の問題が未解決であるため、東方正教会では信徒のロマ教会での領聖(聖体拝領、倍餐)、およびロマ教会(ローマ教会)信徒の東方正教会での領聖を認めていない。コプト正教会などの非「正統」信仰教会との交流もなされているが、ロマ教会と同様、他教会信徒の領聖は認められない。

聖書の扱い

全体に新約聖書が重視される。旧約聖書の成就を新約すなわち福音にみるためである。 旧約聖書の底本は七十人訳聖書におく(日本ハリストス正教会では、伝道会などで七十人訳聖書に基づかない日本聖書協会の翻訳(口語訳聖書など)を代用することがあるが、奉神礼(典礼)では用いない)。

奉神礼では一年を周期として新約聖書が通読される。 旧約聖書は聖詠経(詩篇)が時課において朗読される他、大斎期間、イサイヤ書(イザヤ書)、創世記、箴言が通読される。また大斎期には聖詠経全文が合せて二回通読されることになる。 旧約聖書からの朗読は多く祭日の早課においてなされる。これをパレミヤといい、特に旧約の聖人を記憶する祭には多くの箇所が朗読される。 また聖詠経の中の語彙を用いて、新約の信仰に一致するようにアレンジして祈祷文が編集されることも多い。

斎(ものいみ)について

東方正教会の教義で、信仰生活に直結し、西方教会と著しい対比をなすもののひとつが「斎」(断食)の厳守である。斎は主に食物摂取の規定であるが、斎の期間は他の遊興なども控えることが勧められている。 斎についてのキリスト教文書の最古の規定は『ディダケー』である。この習慣はユダヤ教から継承されたものであり、古代には東西を問わず守られていた。 斎は祭と表裏一体をなす。大きな祭には必ず厳格な斎がその前に義務付けられる。正教徒の生活は斎と祭によってリズムをつけられているといえる。

斎の種類

斎の規定は食品を以下のように分類する。
  • 乾酪類:卵およびすべての乳製品
  • ぶどう酒とオリーブ油
  • その他の食品

斎は程度に応じてこれらの食品を禁止または許可するものである。 もっとも厳格な斎は、肉、魚、乾酪、酒、オリーブ油を禁食するものである。明示的に禁止されているのはぶどう酒であるが、他の酒類も避けるのが通例である。これに対して、オリーブ油以外を避けなければいけないかどうかは、論者により分かれる。

最も厳格な斎は次の時になされる。

これに対して、祭および他の定められた時節には、斎が解禁される。 また大斎中の主日には酒とオリーブ油、生神女福音祭が大斎期間にある場合には加えて魚が許される。

斎の期間

もっとも期間の長い斎は大斎である。年によって異なるが、合計三十日から三十五日が最も厳しい斎に充てられる。詳細は「大斎の項を参照。

これに対して短い斎は、水・金曜日および定められた祭の前の一日の斎である。領聖前の禁食を斎とみなすならば、半日に満たない斎期間もあるといえる。

これらの中間に

などの比較的長期にわたる斎がある。

禁欲と節制の時期である斎に対して、祭期は喜びをもって迎えられる。 毎週の主日の聖体礼儀のほか、正教会には小祭・中祭・大祭の三種類の祭日がある。 大祭は復活大祭および十二大祭からなる。これに対して、聖人の記憶日などは中祭または小祭にあたる。 大祭は東方正教会全体で祝われるが、中祭・小祭の祝い方は各教会によって異なる。 基本的に祭日は移動されないが、日本では信者の便宜を図り、一部の祭日を直前の主日に移動させて祝うことがまま行われる。

復活大祭

復活大祭とは
西方教会復活祭(イースター)に相当する東方正教会最大の祝祭日であり、他教派に比べ典雅華麗になる傾向がある。

復活大祭当日の深夜、聖職者が「ハリストス復活!」と告げると、信徒は「実に復活!」と応答し、復活の賛歌「ハリストス死より復活し、死をもって死を滅ぼし、墓にある者に生命を賜えり」を唱和するならわしがある。地域によっては、聖歌を数時間にわたって歌い続け、徹夜祷となることもある。

十二大祭

東方正教会に所属する教会

関連項目

外部リンク





Wikipedia - All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.

Tagoror dot com  -  Legal Information  -  Contact us