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概要と特徴
江戸の町の片隅で、寅の日になると“寅の会”なる唄会が開かれる。これは唄会と称していながら、その実、金で殺しを行なう殺し屋(仕置人)たちの会合なのである。唄文句の中に殺されるターゲットとなる人間の名前がさりげなく詠まれ、唄が詠まれた後、ここに集った仕置人たちが殺しの依頼を競り落とすのである。念仏の鉄(山崎努)は毎回これに参加し、仲間の巳代松(中村嘉津男)、正八(火野正平)、おてい(中尾ミエ)、そして同心の中村主水(藤田まこと)らと結託して、殺しを行なう。
基本的に「金を貰って、残虐非道を働く悪人を殺す」というシリーズのコンセプトに変わりはないが、キャラクターの魅力とドラマ性の高さが、シリーズ中最高傑作とファンをして言わしめている。
中村主水は“昼行灯”と周りから評されるほど飄々として、家庭では妻や姑にバカにされているが、いざという時には切れ者に変容する。念仏の鉄は“背骨外し”という恐ろしい殺しを行なうが、無類の女好きで、金には意地汚い。巳代松は無口だが、人情に厚い。そうしたキャラクターの二面性がしっかり描かれていることが特徴である。
また、かつての友人を手にかけるかどうかで葛藤を抱いたり、仕置人が恋に身をやつしたりするなど、ドラマ性にも比重が置かれた。そして、最終回は、自分の義務をまっとうするため、念仏の鉄が身を犠牲にして殺しを行なうという壮絶な最期を遂げ、その姿は今でも必殺シリーズのファンのあいだで語り草となっている。キャスト
中村主水(藤田まこと)
念仏の鉄(山崎努)
巳代松(中村嘉津男)
正八(火野正平)
おてい(中尾ミエ)
元締・虎(藤村富美雄)
死神(河原崎健三)
中村せん(菅井きん)
中村りつ(白木万里)