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楽譜(がくふ)は、音楽を記録するために文字や符号を使って記号化したものである。記号化の規則を記譜法という。
ことばを記録する文字と役割が似ているが、文字が必ずしも朗読されることを目的として書かれるのでないとの対照的に、楽譜はほとんどの場合演奏されることによって目的が達成される所が大きく異なる。
文字に筆記者の意図を書き記したものと語られている内容を書き取ったものとがあるのと同様に、楽譜にも、筆記者(作曲家、編曲家など)の意図を書き記したものと、演奏を書き取ったものがあり、楽譜の作られ方に若干の相違が生じる。
また、音楽の記録のためには、音そのものを録音するという方法があり、この方法は音楽の微細な表情を記録するのに非常に有効である。しかし、録音が演奏の記録にすぎないのに対して、楽譜には音を使わずに読むことができるので演奏しながら読むことができる、演奏のためのさまざまなヒントを記すことができる、時間の流れを越えて視覚的に把握することができる、といった特徴があり、録音に取って代わられるものではない。
現在最も広く用いられている楽譜を五線譜といい、そこから楽譜を譜面と呼ぶ人もいる。普通、平行に引かれた五本の線の上やその周辺に音符や、イタリア語、フランス語、ドイツ語、英語などによる演奏の指示が書かれている。
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2 楽譜の歴史 |
楽譜の種類
楽譜の歴史
15世紀まで、楽譜は手で書かれており、大量の楽譜を綴じて保管していた。機械で印刷された楽譜が初めて出てきたのは1473年のことで、これはヨハン・グーテンベルクによる印刷技術の開発から20年後にあたる。1501年にオッタヴィアーノ・ペトルーシが96曲を印刷して収録した Harmonice musices odhecaton を発行した。ペトルーシの印刷技法による楽譜はきれいで読みやすかったが、楽譜が出来るまでに3度の印刷が必要となり、時間も手間もかかる作業だった。1520年頃のロンドンで、楽譜の印刷が1度の印刷でできるようになり、1528年にピエール・アテニャンはこの技術を広めた。
1575年にエリザベス1世がトーマス・タリスとウィリアアム・バードに楽譜の独占印刷権を与えた。1596年にその期限が切れると、独占権はトーマス・モーリーに渡った。
19世紀には、音楽産業は楽譜印刷業界が担っていた。当時アメリカではティンパンアリーがその中心となっていた。20世紀に入ると蓄音機と録音した音楽に比重が移り、その動きを1920年代のラジオ放送開始が加速し、楽譜の出版は飽和を迎えた。そして次第に音楽産業は印刷業者からレコード業界へと移っていった。
20世紀後半から21世紀にかけては、楽譜をコンピュータで読み書きできる形にする技術の開発が盛んに行われ、いくつものシステムが開発された。その意味で、音楽データのデジタル転送規格であるMIDIを利用した記録方式であるスタンダードMIDIフォーマット(SMF)等も楽譜の系列に連なるものである。
パブリックドメインとなった楽譜のライブラリを作る動きも出てきており、プロジェクト・グーテンベルグの姉妹プロジェクトである MutopiaプロジェクトやMusiXTeXによるアーカイブの Werner Icking Music Archive、日本国内ではあまのがわねっと などの活動がされている。