クズは、マメ科のつる性多年草の名前で葛の文字を当てる。葛の根の部分を用いて食品の葛粉や漢方薬が作られる。
食品 食品の葛粉(くずこ)はクズの根を晒して作る。 葛粉を湯で溶かしたものを葛湯(くずゆ)、熱を加えて溶かしたものは固まると半透明もしくは透明になることから和菓子等の材料として古くから用いられている。 各種食料品店で入手できる葛粉と呼ばれる食品の多くは馬鈴薯澱粉が混ざっており、混じり気のない葛粉100%のものを本葛(ほんくず)と呼び区別する。 漢方薬 クズの根を干したものを葛根(かっこん)と呼び、葛根湯の名で知られる解熱剤の原料になる。これを題材にした落語に『葛根湯医者』がある。 蔓(つる) クズの蔓は長いことから、切り取った蔓部が乾燥して固くなる前に編むことで、籠(かご)などの生活用品を作ることができる。 また、蔓を煮てから発酵させ、取りだした繊維で編んだ布は葛布(くずふ)と呼ばれる。平安時代頃から作られていたとされる。江戸時代には『和漢三才図会』でも紹介された。かつては衣服・壁紙などに幅広く使われたが、現在では生活雑貨や土産物として、数少ない専門店によって小規模ながら生産がつづけられている。遠州、現在の静岡県掛川市の特産品である。 家紋 クズ固有の小さな葉を意匠的に図案化した家紋が数多く存在する。