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弦楽器

弦楽器(げんがっき)(絃楽器と書かれることもあった)とは、に何らかの刺激を与えることによって得られる弦の振動とする楽器の総称である。弦の振動を得るために、弦とそれを張力をもって張っておく装置を備え、多くの場合は得られた音を共鳴させて音を拡大するるための装置を持つ。

楽器分類学では弦鳴楽器と呼ぶ。

Table of contents
1 音の出し方
2 さまざまな高さの音を得る仕組み
3 共鳴の仕組み
4 分類
5 構造
6 用語
7 地域ごとの弦楽器とその大まかな歴史

音の出し方

弦をはじく、または弓のつるで弦をこする、または弦を叩くことによって、弦に刺激を与えると、弦が振動して音が得られる。刺激の与え方により、撥弦楽器、擦弦楽器、打弦楽器に分類される。 ただし、これらの奏法は必ずしも楽器ごとに固定しているわけではなく、例えば擦弦楽器であるヴァイオリン属の楽器には弦を撥弦楽器のように弾いて音を出すピチカートという奏法があり(コントラバスポピュラー音楽で使う場合にはむしろその方が一般的である)、撥弦楽器であるには弦を叩いて音を出す打ち爪という奏法がある。

さまざまな高さの音を得る仕組み

弦楽器では、共鳴体によって音の高さが決まる管楽器と違い、発音体たる弦の振動数(周波数)によって音の高さが決まる。弦の振動数は、次の式によって得られる。

f = 周波数(ヘルツ)
l = 弦の長さ(m)
T = 張力(ニュートン)
σ = 単位長さあたりの質量(kg/m)
このように、振動数は弦の長さ、弦の張力、弦の単位長さあたりの質量(弦の太さ、弦の密度)によって変わるので、複数の高さの音を得るためにはこれらを変更すればいいことになる。そのために次のような工夫がされる。 多くの弦楽器は、これらの中から1つ以上の方法によって音の高さを変更している。例えば、エレクトリックギターでは、異なる高さの弦を6本張り、弦の振動する長さを短くするために指板フレットと呼ばれる装置を備え、さらに演奏にあたって弦を横に引くこと(チョーキング)により張力を変える。

共鳴の仕組み

弦楽器に限らず、多くの楽器では音は発音されるだけでは十分に空中に振動が伝わらないので、共鳴の仕組みを持って振動を拡大する。管楽器では発音体が安定した音高を持ちにくいのに対し、弦楽器では発音体である弦が安定した音高を持つので、弦楽器においては一般に幅のある高さの音に共鳴する共鳴体を持つのが普通である。すなわち、中空の箱であって、この箱の中の空気が共鳴する。このため共鳴体は共鳴胴と呼ばれることが多い。共鳴胴は一般に、特定の高さの音に突出して共鳴することを避けるため、曲面が多く用いられる。たとえばリュートやウードにあっては一面は平面であるが他面は半球であり、ギターにあっては表裏の板は平面であるが側板は曲面である。ヴァイオリン属の楽器では希に裏板が平面であるコントラバスが存在するが、普通はすべて曲面である。

共鳴胴の材質は木の板や組み木を板状にしたものが多く、三味線のように一部に動物のなめし革を使ったものがある。共鳴胴の最初は太鼓であっただろうと考えられている。

分類

楽器分類学的には、共鳴胴を中心とした楽器の構造で分類される。それぞれに含まれる楽器は後述。
  • 楽弓 - 湾曲した弓状の棒の両端に弦を結びつけて張ったもの。
  • チター属 - 共鳴胴の上に(自由な振動ができる程度に共鳴胴から離して)弦を張ったもの。
  • リラ属 - 共鳴胴に2本の柱を立て、柱の間に横木を渡して、共鳴胴と横木の間に弦を張ったもの。柱が共鳴胴となっているものや、全体が共鳴胴と一体となっているものもある。
  • ハープ属 - 長細い共鳴胴の端に、くの字に棒を付け、共鳴胴と棒の間に弦を張ったもの。支持するためにくの字の両端に支持棒を付けて三角形とすることが多い。
  • リュート属 - 共鳴胴に棹を取り付け、棹の上に弦を張ったもの。弦の一端を棹の先に、もう一端を共鳴胴に結びつけるものが多い。棹の上に弦を張ることで、音高を変えるために弦を押さえやすくなる。なお、有棹弦楽器と呼ぶことがある。

構造

は、金属、絹糸、羊腸(ガット)などを材料に作られる。

コース、ユニゾン

弦が複数張られる時、必ずしもすべて違う音の高さに張る必要はない。2,3本ずつ並べて同じ高さの音に張り、まとめて演奏することもある。このひと組をユニゾンといい、ユニゾンの数によって何コースの楽器と呼ぶ。たとえば
マンドリンは2本ずつ4コース8弦の楽器である。ピアノは鍵盤の数(普通88)だけコースがあるが、低音域を除いて3弦1コースである。

これは音量を増したり、2本を同時にはじこうとすると少しずれて2度鳴ることなどを目的とする。

緒留め、糸巻き

弦の端を楽器に固定するために、結びつける部分を緒留めという。さらに、棒に巻き付けて、棒を回すことにより張力を変えられるようにしたものを糸巻きという。

駒、柱(箏)

弦の途中で弦を押さえ(実際には下から押し上げるような形になる)、弦の振動長を限定する部品を駒という。駒は、緒留めや糸巻きの手前に付けられる。特に共鳴胴の上に付けられる駒は、弦の振動を駒に伝える重要な働きを持つ。また、箏では演奏の合間に簡単に移動できる駒を持っているが、これを()という。

指板

弦の振動長を自由に短くするためには、指や爪やそれに変わるもので弦を押さえるが、弦を押さえつける板を指板という。リュート属の楽器では、棹と指板とが一体化しているものも多い。

フレット、柱(琵琶)

指板に指で弦を押さえつけると、指が弦の振動を吸収する。これは高音の撥弦で著しい。このため、指が弦の振動に直接当たらないように、指板上に駒状のものを取り付けることが行われる。これをフレットといい、ギターなどで備えている。フレットのある楽器では、フレットを挟んで振動しない側の弦を指で押さえる。琵琶では()という。

響口、f字孔

共鳴胴に穿った通気口を響口(ひびきぐち)という。音色に大きな影響を与える。リュートやギターでは1個で円形ないし楕円形である。ヴァイオリン属ではf字形の穴を左右対称に2つ持ち、f字孔と呼ぶ。

用語

開放弦

指で弦を押さえて音を変える楽器において、指で押さえていない状態を開放弦という。ヴァイオリン属の楽器のようにフレットのない楽器では他の(指で振動が吸収される)音と音色が違ったり、ヴィブラートがかけづらかったりするので、使用が控えられることがある。

調弦、チューニング

糸巻きで弦の張力を変えるなどして、(開放弦の)音の高さを設定すること。

チョーキング、押し手

弦の張力を変えて音の高さを変える奏法。楽器によって、弦を横に引いたり、縦に押し込んだりする。

ピチカート

(撥弦楽器でない楽器で、)弦をはじく奏法。

ヴィブラート

音を揺らす奏法。弦を押さえる指などを揺らして、弦長、張力、弓の当たり方、楽器全体の位置を変えることにより、音高、音色、音強、響き方を小刻みに変化させる。ヴィブラートは耳には音色の変化として捉えられることが多い。ヴィブラートの使用により、音に響きが与えられ、ピチカート奏法ではいくらか音の持続時間が長くできる。また、音高に幅ができるため、音程が合わない不快さが軽減される。

弱音器

ヴァイオリン属の楽器では、駒に弱音器を付けて、音色を和らげ、音強を弱めることがある。

地域ごとの弦楽器とその大まかな歴史

西洋

東洋

日本

中国

モンゴル

インド亜大陸

  • リュート属
    • シタール - ヴィーナ - ラバーブ - サーランギ

中東





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