|
|
ビール(麦酒とも表記する)は麦芽を発酵させて作るアルコール飲料の一種である。
大麦を使い、既にメソポタミア文明のシュメール人により作られ飲まれていたようである。紀元前3000年頃にエジプトにビールの製法が伝わった。ちなみにシュメール人はワインの製法も開発している。ローマに伝えられてケルウィシア(cervisia)と呼ばれたが、ワインが盛んだったために流布しなかった。中世ヨーロッパにおいては、修道院醸造所が大きな役割を果たした。当時は、子供にもあった飲み物であると考えられていたそうである。
使用する酵母の種類により、上面発酵のビールと下面発酵のビールに大別される。上面発酵のビールには、アルトビール、ケルシュ、ヴァイスビール(ヴァイツェン)、エールなどがある。これに対し、下面発酵のビールには、苦味の効いたピルスナー(ピルス)などがある。日本での主流は、下面発酵のビールで、ラガーと呼ばれるものである。一般に、上面発酵のほうが簡単に醸造できるといわれている。
世界でもっとも多様なビールを醸造するのは、おそらくベルギーであり、マイケル・ジャクソンの精力的な活動によってベルギービールが世界に伝道されたともいわれる。ベルギービールの中でもっとも有名なのはおそらく「フーハルデン(Hoegaarden)」であろう。これは、俗に「ブランシュ(白)」と呼ばれるビールである。なお、ドイツで白ビール(ヴァイスビール)といえば、まったく別物を指すので注意を要する。
21世紀初頭の日本でもっとも大量に消費されているアルコール飲料のひとつであり、夏になるとビアガーデンと呼ばれる屋外に設けられた施設が日本各地で多数仮設される。枝豆(あるいは冷奴とする場合もある)とともに、ビールを飲むことは一種の夏の風物詩となっている。
なお日本の酒税法上、米やトウモロコシなど麦芽以外の原料を多く使用したものを発泡酒として区別していた。これはビールと比べて税率が低いため、販売価格も抑えることができ、1990年代に広まったが、2003年の酒税法改正で増税された。
2003年の道路交通法改正により、飲酒運転への罰則が強化されたためノンアルコールビールの需要が高まっている。