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ヴルガータ(またはウルガタ)とは、editio Vulgata (ラテン語で、「共通訳」の意)の略で、ローマ・カトリック教会の標準ラテン語訳聖書である。一般にヒエロニムスの訳業とされるが、実際にはより複雑な成立過程がある。
| Table of contents |
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紀元382年、時の教皇ダマスス1世の命により、ヒエロニムスが中心となって、ラテン語訳聖書の改訳にあたる。まず新約聖書に手をつけ(383年頃~年84頃)、四福音書は、当時「イタラ Itala」と呼ばれていた古ラテン語訳を多少改訂し、他の文書はほぼそのまま古ラテン語訳を用い、これを完成させた。次に旧約聖書にとりかかり、はじめに七十人訳聖書とオリゲネスの六欄対照旧約聖書(Hexapla)を使って、ヨブ記、詩篇、年代志、伝統的にソロモンに帰属される諸書、イザヤ書の40~55章を訳した(385年頃~89年頃)。その後、パレスチナのユダヤ教師の手を借り、マソラ本文を用いてヘブライ語からの訳に取り組み(390年頃~405年頃)、旧約を完成させた。旧約聖書の所謂「第二正典」に関しては、トビト記、ユディット記、またダニエル書とエステル記の補遺を急ぎ足で訳したのみで、その他には手をつけなかった。
ヒエロニムス訳の詩篇は、3種存在する。(1)ローマ詩篇:七十人訳による詩篇の古ラテン語訳を改訂したもの。(2)ガリア詩篇:古ラテン語訳を、マソラ本文に対応させるため改訂したもの。(3)ヘブライ詩篇:マソラ本文から直接訳したもの。
5世紀には、ヴルガータは西方世界では名が通るものとなり、中世初期には、西方教会のどこでも使われるようになっていた。
成立過程
古代・中世
ヒエロニムス訳以前にも、editio Vulgata という名称は用いられており、これは古ラテン語聖書を指した。近世