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フロッピーディスク

フロッピーディスク(Floppy Disk)とは、パソコンなどで利用する、磁性体を塗布したペラペラな素材(ポリエステルなど)で出来た円盤上にデータを記録する、着脱可能な記憶メディア(リムーバブルメディア)である。なお、フロッピーとは「柔らかい・ペラペラな」という意味。

通常、フロッピーと略称され、別名としてフロッピィディスクディスケットIBMの商標)、FD と呼ばれることもある。官公庁から発行される文書などJIS規格に準拠している場合には、JISの名称であるフレキシブルディスク(カートリッジ)が使われることがある。

Table of contents
1 概説
2 歴史
3 各規格の開発元
4 PCにおけるフロッピーディスクの一般的なフォーマットの例

概説

着脱可能な記憶メディア(リムーバブルメディア)の一種。

基本的に、磁性体を塗った円形のプラスチックフィルムを回転させながら、両面を使い、かつ複数のトラックに記録を行なう。1つのトラック内に複数のセクタ(128バイトの2のべき乗倍)を記録する。このとき、セクタ位置を判別するために、プラスチックフィルムにセクタの開始位置に対応する穴をあけ、光学センサで検出する方法をハードセクタ方式、1トラック内で磁気的にセクタ位置を決めていく方法をソフトセクタ方式と呼ぶ。現在は、フォーマットの自由度が高いソフトセクタ方式が一般的である。

また、フロッピーディスクを記憶媒体として用いる補助記憶装置フロッピーディスクドライブ (FDD)と呼ぶ。

内部のプラスチックフィルムの直径が8インチ5.25インチ(一般に5インチと呼ばれる)、3.5インチなどのものがあり、通常、ジャケット(8インチ、5.25インチ)またはケース(3.5インチ)に納められている。5インチ、3.5インチの一般的な2HDのメディアでは、約1.2MB~1.4MBの容量があり、現在では、3.5インチのものが主流である。

さらに記憶容量を高めるため、1.4MB以上の規格(4MB~21MB程度)も数多く開発されたが、メーカー間の互換性がないため、どれも普及には至っていない。また、小型化では、3インチや2.5インチも発表されたが、計測器など一部機器の記録メディアとしての利用にとどまり、主流にはなっていない。

1枚で1MB程度という容量は、現在のように画像や音声データを扱う用途では不足であるが、フロッピーの代替となる標準メディアがなかなか現れなかったことや、PC/AT 互換機における起動可能 (Bootable)、かつ読み書き可能なリムーバブルメディアとしては唯一のものであったため、主に起動用や、一部周辺機器のデバイスドライバなど、少量のデータの受け渡し用として、現在でも利用されている。代替メディアとしては、CD-ROMMOメモリーカード系のメディアで配布、保管などの役割を分けて普及している。

類似のものにQDやスーパーディスクなどがある。

歴史

現在のフロッピーディスクの系譜の元は、1970年IBMによって8インチのものが発表されたのが最初とされる。当時は、パンチカードの代わりに、大型コンピュータへのデータ入力用メディアとして利用され、初期の8ビットや16ビットパソコン用としても1980年代後半まで使われていた。

後に5インチのものが発表されたが、当初は容量が360kBと小さく、さらに、既に利用されている8インチとの互換性がないため、普及には、8インチ2Dと同一のフォーマットである2HDの登場を待たねばならなかった。

その後、アップルコンピュータマッキントッシュ用に3.5インチのものが採用され、他社も3.5インチドライブを用意するようになったが、3.5インチメディアが本格的に普及をはじめたのは、DOS/Vの登場で日本にPC/AT互換機が流入し、一般家庭用にPCが本格的に販売され始めた、1992年頃と思われる。

特に一般家庭用PCとして設計されたMSX規格のPCで3.5インチが採用されたこともあり、ホビー用途の機種やワープロ専用機での用途の普及が早かったが、ビジネス用途ではPC-98シリーズなどの中期まで5インチディスクが利用されていた。これは3.5インチの媒体が、5インチのものにくらべて価格が高かったこと、および、当時のパソコン関連雑誌の付録メディアには付録に関する規定により、3.5インチディスクが付録として使用することが出来なかったことによる。

しかし、主流が3.5インチになってからも、日本(PC-98/FMRFM TOWNSなど)と世界 (PC/AT) のフォーマット形式が2HDでは若干異なっており、相互に読み書きができなかった。このため、PC/AT互換機の普及の過程で多少の混乱があった。3モードのFDD装置が登場するまでは、両者に共通のフォーマットである2DD(720Kバイト)のフロッピーを利用してデータ交換が行われた。

当初のフロッピーディスクは、磁性体の塗布技術に問題があり不良率が高かったが、特定のOS用に初期化しながら全品検査する方式が導入されるようになると、出荷後の不良率が激減した。さらに、磁性体の塗布技術が高度になり、品質が安定したのが1990年代の前半のことである。

これ以降フロッピーディスクは、メディアの大容量化についていけず、コスト削減から製造ラインの海外移設により、品質も若干落ちることとなったが、起動ディスク、レスキューディスク、BIOS 書き換え作業に必須であることから、2004年現在でも重要なメディアである。

各規格の開発元

PCにおけるフロッピーディスクの一般的なフォーマットの例

  • 8インチ
    • 片面単密度(IBMの「Diskette 1」 : 約 250kB)
    • 両面単密度(IBMの「Diskette 2」 : 約 500kB)
    • 両面倍密度(IBMの「Diskette 2D」: 約1000kB)

初期には片面単密度、後には両面倍密度が多く利用された。
セクタ長など幾つかのバリエーションがある。
ソフトセクターが一般的であるが、一部のオフコンメインフレームでは、ハードセクター方式もあった。
1995年頃に生産はほぼ終了している。

IBM-PC、PC/XT は両面倍密度 360kB が一般的
IBM-PC/AT は 360kB に加え、2HC と称する1MB記録が採用された
NEC PC-8801、富士通FM-7/8等は 2D (320kB) が一般的
NEC PC-9801Fで 2DD (640kB)、PC-9801M で 2HD (1MB)、PC-9801VM で 2DD/2HD 両用ドライブがそれぞれ採用された。
ソフトセクターが一般的であるが、一部のオフコンメインフレームおよび初期のパーソナルコンピュータ(NorthStar Horizonなど)では、ハードセクター方式もあった。
2001年頃に生産はほぼ終了している。

IBM-PC Comvertible で 2DD (720kB) が採用された
IBM Personal System/2 (PS/2) で、2HD (1.44MB) が採用された
PC-9801Uで 2DD (640kB/720kB)、PC-9801UV で 2HD(1MB)/2DD 両用ドライブが採用された。
2HD (1.44MB) を読書き可能にした3モード FDD が採用されたのは初代 PC-9821 からだった。
現在の主流サイズである。




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