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北キプロス・トルコ共和国(トルコ語:Kuzey Kıbrıs Türk Cumhuriyeti, 略称KKTC。英語:Turkish Republic of Northern Cyprus, 略称TRNC)は、キプロスの北部を実質的に統治する「国家」。1983年にキプロスからの独立を宣言して建国されたが、トルコ以外の国はまったく独立を承認していない。
1974年7月15日のキプロス共和国のギリシャ併合賛成派によるクーデターに際し、トルコ系住民の保護を目的に出兵したトルコ共和国がキプロス島北部を占領。キプロス全島からこの地域にトルコ系住民が移住し、ギリシャ系住民が南に逃れた結果、トルコ系住民が圧倒的多数派を占める北キプロスの版図が確立された。
トルコ系住民は、トルコの庇護のもと翌1975年にキプロス連邦トルコ人共和国を結成し、キプロス共和国の連邦国家としての再編成を要求した。これに対して、1970年代以来、国際連合の仲介により断続的に統合交渉がもたれているが、南キプロスがクーデター以前の体制の復活、北キプロスが南北キプロスによる対等な連邦国家樹立を要求しているため、決裂を繰り返している。進まない再統合を受けて、北キプロスは1983年11月15日に独立を宣言したが、このため再統合は一層難航している状態にあり、2002年の交渉も国連が新たな解決案を提示したにもかかわらず決裂に終わった。
北キプロスは、キプロス共和国からの分離に至る経緯から、建前としては独立国家という形をとっているが、実質上トルコ共和国のお墨付きによる国家のような様相を呈しており、トルコの強い影響下にある。首都レフコシャ(ニコシアのトルコ語名)において、国会の建物よりもトルコ大使館の方が大きいことからもその意味合いが推し量られよう。キプロス共和国の独立以前から、トルコ系住民の間にはキプロス島をトルコ系とギリシャ系の領域に分割してトルコに帰属させるべきとの主張があり、トルコはキプロス問題の行方によっては北キプロスを併合することもありえるとしている。
北キプロスの分離によって実質的にギリシャ系政権となった南のキプロス共和国政府や、その後ろ盾であるギリシャ政府は、北キプロスをトルコの傀儡政権として強く非難している。分離の経緯と再統合交渉
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| 公用語 | トルコ語 | ||
| 首都 | レフコシャ | ||
| 大統領 | ラウフ・デンクタシュ | ||
| 首相 | メフメト・アリ・タラート | ||
| 面積 面積比 | 3,355km2 全キプロスの36% | ||
| 人口(2000年) 人口比 人口密度 | 210,047人 全キプロスの26% 62人/km2 | ||
| 独立宣言 | 1983年11月15日 | ||
| 通貨 | トルコリラ | ||
| 時間帯 | UTC +2 | ||
| 国歌 | 独立行進曲 | ||
| ccTLD | なし2 | ||
| 国際電話番号 | なし3 | ||
| 註1:日本は「北キプロス・トルコ共和国」不承認の立場である。 註2:トルコと同じ.trが使われ、セカンドレベルドメインを利用してnc.trとされる場合もある。 註3:トルコと国内電話網を共有しており、トルコからは国内線として、外国からはトルコと同じ国際電話番号90を通じて電話をかけることができる。 | |||
国家元首は大統領で、キプロス分割以前にキプロス共和国副大統領だったトルコ系の有力政治家、ラウフ・デンクタシュが独立宣言以来務めている。1985年に定められた憲法により、大統領の任期は5年と定められており、デンクタシュ大統領は2004年現在5期目である。
立法は一院制の共和国議会(定員50名、任期5年)で、議院内閣制にもとづいて首相が置かれる。2004年現在の首相は共和主義者トルコ党のメフメト・アリ・タラート党首。司法は長官と7名の判事を擁する最高裁判所が司る。
トルコのみが承認する独立国家であるという事情から、貿易相手がトルコのみに限られ、外国からの資本導入も難しいという事情のために、欧州連合加盟を目前とする南キプロスに対して、大きな経済格差を起こしている。トルコに経済的に依存しており、通貨もトルコのトルコリラを用いるため、1990年代のトルコリラのインフレーションの影響を受けて苦しい状況にある。
観光客の誘致を進めるために、トルコでは禁止になったカジノがあるが、後述する交通の問題と入国上の不利もあり、観光産業は南キプロスと比べると好調とは言えない。
キプロス全域に住むトルコ系住民の98.7%が居住しているとされ、トルコ共和国から移住してきたトルコ人とあわせてトルコ語を母語とするトルコ系住民が全人口の99%を占める。これに対し、北キプロスに居住するギリシャ系住民はごくわずかである。
宗教は99%がムスリム(イスラム教徒)で、ごく少数のギリシャ系の正教会のほか、マロン派キリスト教徒、バハーイー教徒などがいる。
国営のキプロス・トルコ航空 (Kıbrıs Türk Hava Yolları) があり、レフコシャのエルジャン (Ercan) 空港とトルコのイスタンブール、アンカラ、イズミル、アダナの各都市の間を就航する。ロンドンへの便もある。
北キプロスは独立国として国際的に承認されていないためのため、パスポートに北キプロス入国印が押されていると、キプロス共和国に不法入国したとみなされ、南キプロスとギリシャへの入国ができなくなる。ただ、この問題は入国審査の際、北キプロス入国印を別紙に押してもらうことで回避することができる。
首都レフコシャ (Lefkoşa) は、円形の城壁を持つが、町の中心に国連の設定した緩衝地帯がひかれ、北キプロスと南キプロスに分断されている。レフコシャを始め、東ローマ帝国、オスマン帝国の残したモスク、修道院、城などの遺跡が多い。東部のガーズィマウサ (Gazimağusa) の海岸沿いには、放棄されたおびただしい数のホテル群とギリシャ人地区が今も残る。
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