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ネットワークアタッチトストレージ(Network Attached Storage)とは、TCP/IPネットワークに直接接続して使用することのできるストレージのことであり、その実体はコントローラとハードディスクから成るファイルサービス専用機である。OSもファイルサービス用にチューニングまたは独自開発されている。呼び名としては略称のNAS(ナスと発音)が使われることが多い。
NASは、従来よりファイルサーバと呼ばれていたものと基本的には同じものであるが、専用機化した分、高速なファイルサービスを提供し、管理も容易になっている。このようにひとつの機能をピックアップして専用機にしたものをアプライアンスという。NASはファイルサービスのアプライアンスである。
なお、コントローラ部分を機器として独立させたものをNASゲートウェイと呼ぶ。
特にハードディスクの種類に制限はないが、どのディスクを用いる場合でも、ほとんどの場合RAIDを組む。最も多いのはRAID5であり、次いでRAID4が用いられる。RAID1(ミラーリング)を組み合わせることもある。拡張性の点でRAID4の方がRAID5よりも優れているが、RAID4はそのままでは書き込み速度が遅いため、装置内でライトキャッシュなどを組み合わせている場合が多い。
NASに対してファイルを読み書きするには、ファイル共有のためのプロトコルであるNFSやCIFSを使用する。NFSはUNIX系のファイル共有プロトコルであり、CIFSはWindows系のファイル共有プロトコルである。CIFSは以前はSMBと呼ばれていた。
NASという名称は、SANに対抗して命名された。どちらもストレージの範疇に含まれるが、ストレージ-サーバ間のファイルのやり取りについては、NASがTCP/IPネットワークを用いるのに対し、SANはファイバチャネルネットワークを用いる。
サーバがNASに対してアクセスするときはファイル単位での処理となるが、SANの場合はディスクブロック単位の処理になる。通常どのディスクにおいても、1つのファイルは1つないし複数のブロックを占有している。そのため、SANの方がより融通の利く処理を行える。言い換えると、NASはあくまでネットワーク上のファイルサーバでしかないのに対し、SANでは遠隔にあるディスクがローカルディスク(RAWデバイス)のように振る舞う。しかし、このことは、同じディスク領域に異なるサーバがアクセスできないというSANのデメリットにもつながる。
データベースやグループウェアの一部にはデータファイルをTCP/IP上のファイル共有で持つことを許さないものがある。したがって、サーバからRAWデバイスとして見えるSANの方が、対応できるアプリケーションの幅が広い。しかし、ファイルサービスだけに限ってみると、複数のサーバから一つのファイルにアクセスできるなど、NASの方が優れている。
一般的に、SANの方が柔軟にシステムを拡張でき、セキュリティや安定性が高いと考えられている。ただし、価格はSANの方が導入コスト・保守コストともに高いことが多い。
SANであっても、ファイルサーバとディスクおよびファイバチャネルスイッチを一つのキャビネットに収めてしまえば、NASとして振る舞うことになる。また、NASも大規模なものは、内部にファイバチャネルを使用しており、SANを形成している。NASのハードディスク
ファイル共有のためのプロトコル
NASとSANの違い