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1950年から1956年にかけて全7作(『ライオンと魔女』、『カスピアン王子のつのぶえ』、『朝びらき丸、東の海へ』『銀のいす』『馬と少年』、『魔術師のおい』、『最後の戦い』)からなるシリーズとして出版された。
作品は、人間やフォーン、ドリアード、ナイアード、セントール、巨人、そしてものをいうけものたちといった、お話の中でしか存在しない生き物たちが住む平行世界ナルニア国(とその隣国であるアーケン国やカロールメン)に、イギリスの少年少女が否応なく魔法の力で引き込まれ、冒険し、最後に現実世界にもどってくる、というものである(例外もある)。 なお、主人公は各巻で共通ではない(共通する話もある)。
シリーズ全体を通じて、ナルニアの誕生(『魔術師のおい』)からその滅亡(『さいごの戦い』)までが描かれる(前述した作品の順序は、この作品世界内での時系列順序ではなく、出版された順序である)。
ナルニア国シリーズと宗教的背景
冒頭に、C・S・ルイスをクリスチャン作家と書いたのは、宗教者としての書籍を多くものしているからだけではなく、本作品そのものが新約聖書の物語を下敷きにして書かれているからである。天帝の息子アスランは人間の子供が犯した裏切りという罪をあがなうため、身代わりとして処刑される(『ライオンと魔女』)。悪徳がはびこる世界には最後の日が訪れ、消滅する(『さいごの戦い』)。
しかし、このような宗教的な背景は、教訓くささなどによって、仮にも作品の価値を損ねることにはまったくなってはいない。 読者は、魅力的で個性的な登場人物たち(アナグマ夫妻(ライオンと魔女)、沼人泥足にがえもん(銀のいす)、ねずみの族長リーピ・チープ(朝びらき丸東の海へ)、ユニコーンたから石と最後の王チリアン(さいごの戦い))の活躍と勇気、友情に、またその舞台設定(死に水島(朝びらき丸東の海へ)、タシバーン(馬と少年)、世界の果ての山脈や地底の海(銀のいす))に心を奪われ、キリスト教的背景に気づくことすらないだろう。
参考 : ナルニア物語と聖書、伝説、歴史との対比