メフィスト賞は講談社発行の小説雑誌「メフィスト」から生まれた文学の賞である。
未発表の作品に与えられる賞(新人賞)の一種だが、特に応募期間が設けられていないこと、枚数の上限が設定されていないこと、「メフィスト」の編集者が下読みから受賞の決定までを行うことが他の賞と異なる点。
つまり、編集者の目に留まった作品はすぐにでも出版される可能性があるということで、現在最もデビューのしやすい賞といえる。
いわば「持ち込み」を制度化したような賞であり、この賞の創設には、持ち込みによってデビューした京極夏彦の存在が大きい。
受賞賞金等は与えられないが、受賞=出版であるため、規定の印税が賞金代わりとなる。
受賞作は講談社からノベルスの形態で出版されることが多いが、ハードカバーで出版される作品など若干の例外もある。
「究極のエンターテインメント」つまり面白ければ何でもありというキャッチフレーズで作品を募集しており、従来の推理小説やSFにはおさまりきらない個性的な作品が集まる。
事実、この賞でデビューした小説家(「メフィスト賞作家」と呼ばれることがある)は「一作家一ジャンル」といってもよいほどに(よくも悪くも)個性的な作品を書くことが多い。
歴代受賞者一覧
- 第1回 - 森博嗣 - 「すべてがFになる」
- 第2回 - 清涼院流水 - 「コズミック 世紀末探偵神話」
- 第3回 - 蘇部健一 - 「六枚とんかつ」
- 第4回 - 乾くるみ - 「Jの神話」
- 第5回 - 浦賀和宏 - 「記憶の果て」
- 第6回 - 積木鏡介 - 「歪んだ創世記」
- 第7回 - 新堂冬樹 - 「血塗られた神話」
- 第8回 - 浅暮三文 - 「ダブ(エ)ストン街道」
- 第9回 - 高田崇史 - 「QED 百人一首の呪」
- 第10回 - 中嶋望 - 「Kの流儀 フクコンタクト・ゲーム」
- 第11回 - 高里椎奈 - 「銀の檻を溶かして」
- 第12回 - 霧舎巧 - 「ドッペルゲンガー宮」
- 第13回 - 殊能将之 - 「ハサミ男」
- 第14回 - 古処誠二 - 「UNKNOWN」
- 第15回 - 氷川透 - 「真っ暗な夜明け」
- 第16回 - 黒田研二 - 「ウェディング・ドレス」
- 第17回 - 小泉迦十 - 「火蛾」
- 第18回 - 石崎幸二 - 「日曜日の沈黙」
- 第19回 - 舞城王太郎 - 「煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices」
- 第20回 - 秋月涼介 - 「月長石の魔犬」
- 第21回 - 佐藤友哉 - 「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」
- 第22回 - 津村巧 - 「DOOMSDAY -審判の夜-」
- 第23回 - 西尾維新 - 「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い」
- 第24回 - 北山猛邦 - 「『クロック城』殺人事件」
- 第25回 - 日明恩 - 「それでも警官は微笑う」
- 第26回 - 石黒耀 - 「死都日本」
- 第27回 - 生垣真太郎 - 「フレームアウト」
- 第28回 - 関田涙 - 「蜜の森の凍える女神」
- 第29回 - 小路幸也 - 「空を見上げる古い歌を口ずさむ」