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ブラウン管内で、電子は一本の電子線に集束され、磁界により偏向されて蛍光物質を塗布した表示面(陽極、アノード)を走査する。電子が蛍光物質に衝突すると光が放出される。
陽極に高電圧を印加することにより、陰極から放出された電子はさらに加速される。カラーブラウン管のアノード電圧は普通20から26kVであり、白黒ブラウン管ではこれよりも低い。電子ビームを輝度変調するためにコントロールグリッドを備えるため、簡単なブラウン管は真空管の三極管に分類される。さらに多くの電極を持つ複雑な管もある。
テレビ受像機では管面全体を走査線とよぶ固定パターンでスキャンしつつ、映像信号の輝度成分に従って電子ビームの強さを変調する。このように、画面上の任意の点の明るさを制御することにより画像を作り上げている。
オシロスコープでは、電子ビームの強さは一定の設定値に保ち、ビームを任意の軌跡にそって動かして描画する。通常、水平偏向は時間に比例させ、垂直偏向は入力信号の振幅に比例するように走査する。オシロスコープ用のブラウン管はテレビのものより細長く、電界により偏向させる。これは電界偏向のほうがより高い周波数で走査を行えるからである。
カラーブラウン管では各々赤・緑・青に発光する3色の異なる蛍光物質を使い、一列(アパーチャーグリル管)または三角形状(シャドウマスク管)に密集して配置する。電子銃が各色に対応して3組あり、各電子銃は対応する1色のドット(蛍光体)にのみ電子線を届くよう、アパーチャーグリルまたはシャドウマスクが他のドットに誤って向かう電子を吸収する。
外回りはガラス製なので蛍光体で発生した光はモニタ外から見えるが、特にカラーブラウン管において、高エネルギー電子線の衝突により発生する危険なX線を遮る必要がある。このため、ブラウン管用のガラスは鉛ガラスが用いられる。これ以外に遮蔽板やアノード電圧が上がり過ぎないような保護回路があるので、最近のブラウン管からのX線放射は安全基準値を十分下まわる。
ブラウン管は三極管の特性をもつため、顕著なガンマ特性(ビーム電流と発光強度の間の非直線性)をもつ。初期のテレビ受像機では、画面のガンマ特性は表示コントラストを抑えるように働くため好都合であった。今日でもあらゆるデジタルビデオシステムにおいて固有のガンマ特性が存在する。しかしデスクトップ・パブリッシングなど直線性が要求される分野ではガンマ補正技術が用いられる。
いずれプラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどの新技術が、場所をとらず低消費電力であるため、CRTディスプレイにとって代わるものと予想される。 社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)の発表(外部リンクの項参照)によれば、2002年の世界市場および日本市場における市場規模および成長率と2005年の市場予測は次の通りであり、日本ではすでに逆転している。
世界市場
| ディスプレイ種別 | 2002年市場規模(万台) | 前年比(%) | 2005年市場規模予測(万台) |
| CRT | 7,803 | 80% | 4,709 |
| LCD | 3,039 | 198 | 9,524 |
日本市場
| ディスプレイ種別 | 2002年市場規模(万台) | 前年比(%) | 2005年市場規模予測(万台) |
| CRT | 173 | 48 | 57 |
| LCD | 463 | 136 | 616 |
陰極線管に磁石を近接させておくと、永久的に帯磁して正しく動作しなくなる場合があるため避けるべきである。色ずれの影響が目立ちやすいコンピュータ用ディスプレイでは消磁機能を備えるものが多い。
注意:ブラウン管は非常に高い電圧で動作する。この高圧はブラウン管を内蔵する機器の電源を切ったあとでも相当時間残っている。このため、このような機器を分解することは、正規の技術的な訓練を受け、適切な事故予防処置をとらない限り行うべきではない。
外部リンク
(英語版:18:44, 23 Jul 2003 から翻訳。逐語訳でもないので原文は他言語リンクのみ)