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冠位十二階

冠位十二階かんいじゅうにかい)は、603年(推古11年)に聖徳太子が定めた、位階制度。豪族を序列化し、また氏や姓にとらわれることなく優秀な人材を登用することを目指した。また官位の任命を天皇が行うことにより、豪族に対する天皇の権威向上を図った。

冠位十二階の制度は、第一回遣隋使を600年(推古8)に派遣した時の教訓から編み出されたものであった。七世紀の東アジア情勢を考えると、倭国にとって随との国交を開いておくことが是非必要であった。因みに、『隋書』倭国伝に、倭国の使者が隋都長安の大興城まで行き、高祖文帝に接見したことが書かれていることから、遣隋使の初めての派遣を607年(推古15)とするのは、『日本書記』編纂者の改竄であることが分かる。(→上表文#遣隋使)

以下の12の位階があり、冠の色で区別した。

  1. 大徳 (だいとく)(紫)
  2. 小徳 (しょうとく)(同上)
  3. 大仁 (だいにん)(青)
  4. 小仁 (しょうにん)(同上)
  5. 大礼 (だいらい)(赤)
  6. 小礼 (しょうらい)(同上)
  7. 大信 (だいしん)(黄)
  8. 小信 (しょうしん)(同上)
  9. 大義 (だいぎ)(白)
  10. 小義 (しょうぎ)(同上)
  11. 大智 (だいち)(黒)
  12. 小智 (しょうち)(同上)
なお、大と小は色の濃度の違いで見分ける(上位が濃)

『日本書紀』推古十一年十二月条 十二月戊辰(ぼしん)朔壬申(じんしん)、始めて冠位のことを行う。大徳・小徳・大仁・小仁・大礼・小礼・大信・小信・大義・小義・大智・小智、併せて十二階、並びに当色の?(あしぎぬ)を以てこれを縫う。頂(いただき)は撮(と)り総(すべ)て嚢(のう)の如くにして、縁(もとはり)を着く。唯だ元日には髻華(うず)を著す。「髻華、此をば宇孺(うず)という」

十二年春正月戊戌(ぼじゅつ)、始めて冠位を諸臣に賜うこと各差(おのおのしな)あり。 (?は糸偏に施の方偏を取った字)

ここでは、具体的な色を書いていない。色の深浅の区別は、養老令からである。「当色」は、位階相当の色として、五行思想に基づいた五常の徳目(仁・礼・信・義・智)の青・赤・黄・白・黒が考えられる。徳は、五常の徳目を統べる意があることから、漢代以降、帝王の色として尊ばれた「紫」を充てた推測できる(『漢書』天文志)。

「白」の濃淡はどうして見分けるのだろうかと疑問視されている。 冠位十二階の衣服については、高松塚古墳壁画の人物群像が参考になる。この壁画の人物図は、およそ7世紀後期から8世紀前期の風俗を伝えるものと推測されている。





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