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宇宙の終焉

宇宙が現在の姿のまま永遠に続くのか、それとも、いつしか現在の姿を失うのか、多くの議論が古今東西なされてきた。多くの宗教は宇宙の終焉を論じてきた。例えば聖書では黙示録として記載されている。しかしながら本項では科学的理論としての宇宙の終焉を論じるに留める。

Table of contents
1 宇宙の終焉に関するいくつかの理論
2 無限の時間、有限の寿命
3 有限の時間、有限の寿命
4 有限の宇宙で文明を永続させる方法

宇宙の終焉に関するいくつかの理論

ごく最近まで、科学者でさえ、宇宙は永遠であり不変のものであると考えてきた。しかし、ハッブルが宇宙の膨張を発見したことで、突如として宇宙の始まり終わりが科学的な議論の対象となってきた。

宇宙の終焉に関する理論は大まかに三つのグループに分けられる。

ここでは最初のグループについては論じない。宇宙の終焉そのものを否定しているからである。これらの理論では、何らかの意味のある活動がこの宇宙で永遠に続き得るとされる。

いずれの理論も、一般相対性理論のあたえる宇宙論的枠組みにおいて議論が為されている。 これらの理論のほとんどが、宇宙の平均密度、宇宙項といった係数の値を変えたことによるアインシュタイン方程式の「別解」に過ぎない。

無限の時間、有限の寿命

一般相対性理論から導出される、いわゆる「開いた宇宙論」では宇宙は永遠に存在しつづける。しかし、いずれいかなる生命体も存在できない状態に安定化する(熱的死)。現在の物理学に基き、開いた宇宙がどのように熱的死を迎えるか以下にまとめた:

「宇宙は全ての物理的構造がバラバラになってしまうというビッグリップによって終焉する」というRobert R. Caldwell、Marc Kamionkowski、Nevin N. Weinbergによる仮説が2003年、ニューサイエンティスト誌に掲載された。この仮説では、宇宙項のため宇宙の膨張はだんだん加速される。この加速する膨張により、銀河から人間、バクテリア、砂粒に至る、ありとあらゆる物理的構造がいずれ素粒子にまでバラバラになってしまう。かくして宇宙は、永遠に加速しながらお互いから遠ざかる素粒子だけになってしまう。

有限の時間、有限の寿命

ビッグクランチ理論はシンメトリカルな宇宙の一生を提示する。ビッグバンによって宇宙の膨張は開始したが、この理論では、膨張を停止させ、収縮に転じさせるのに十分な質量が宇宙には存在すると仮定している。

この収縮による結果、何が起こるかは明確でない。宇宙にある全ての物質と時空は無次元の特異点に収束するという単純な推測もありうるが、このようなスケールでは、一般相対性理論で無視されている量子力学的効果を理論にとり入れる必要がある。「振動宇宙」として、再び宇宙が膨張に転じるかもしれないと考える科学者もいる。

有限の宇宙で文明を永続させる方法

十分に進歩した宇宙文明ならば、有限のエネルギーを用いることで、無限の時間にわたり存続する方法を見出すかもしれないと考えている物理学者もいる。熱的死を迎えつつある宇宙でも、活動や思考の速度を徐々に落とし、半ば冬眠状態でいることで、文明が永遠に存続できるというのである。例えば、1億年に1クロックの情報処理しかしないとしても、永遠に宇宙が存続するのであれば、無限の主観時間を取り出すことができる(ダイソンの「永遠の知性」)。

ビッククランチの渦中にある文明にとっては逆の方法もありえる。ビッククランチから膨大なエネルギーを取り出し、終末が近づく以上に、生命活動をスピードアップし、有限の残り時間から無限の主観時間を取り出すのである(フランク・ティプラーの「オメガポイント」)。

理論的には可能な方法かもしれないが、十分に発達した文明がこれらの可能性を実現する方法を開発できるのか明らかでない。





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