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以下の既述は著作権法違反のおそれがあるが、ここではさしあたりそのままにしておく。
箱船(方舟・箱舟)(ヘブライ語、テーヴァー; ギリシャ語、キボートス)は箱のような形をした直方体の船で、恐らく角が直角で底が平らだったものと思われる。箱船には水を切って速く進むための丸い船底やとがった船首は必要なかったし、舵も要らなかった。水を通さないことと水に浮かぶことだけがその役目だったからである。そのような形の船は非常に安定しており、転覆しにくく、一般的な設計の船よりも収容のための空間が3分の1ほど大きくなる。箱船の側面には、荷の積み卸しのための戸が設けられた。
箱船の大きさは長さ300キュビト、幅50キュビト、高さ30キュビトであった。伝統にしたがって1キュビトを44.5センチメートルとして計算すると、箱船は133.5メートル×22.3メートル×13.4メートルの大きさになり、外洋航路船クイーン・エリザベス2世号の半分よりやや短かったことになる。長さと幅のこの割合(6対1)は、現代の船舶設計者も用いている。それで、箱船の総容積は約4万立方メートルだったことになる。そのような船の排水量は,長さ269メートルもあるこの20世紀の巨大なタイタニック号の排水量にほぼ等しいと推定されている。古代においては、巨大さの点でこの箱船に匹敵する貨物船などなかった。2面の床が加えられて内部が強化され、こうして床は3面になり、総面積は約8,900平方メートルになった。
ギルガメシュ叙事詩との相違点
ギルガメシュ叙事詩によると、神々の評議で洪水によって人類を滅ぼすことが決まる。この決定は秘密裏に保たれるはずだったのだが、エア神(シュメール語版では“エンキ”)はそれを自分の寵愛していたウトナピシュティムに話してしまう。
しかし、聖書によると、神は人の悪が地にあふれ、その心の考えのすべての傾向が終始ただ悪に向かうのをご覧になったので、彼らを洪水で地と共に滅びに至らせることをノアに語る。(創世記 6:5, 11-13)洪水で死ぬか、それとも生き延びるかに関して、聖書は、人々が死んだのは、生き残るための箱船に関連してノアとその家族が行っていた仕事にも、「義の宣明者」としてのノアが語った事柄にも『注意し』なかったためであると述べている。(マタイ 24:39。ペテロ第二 2:5)ノアの警告と模範に従っていたら、人々は生き延びていたことであろう。
それに、聖書の中には、神がこれから起こす全地球的な洪水のことを極秘に保つようノアに命令した記録はない。ところがメソポタミアの伝説が示すところによると、エア神はウトナピシュティムに次のような事柄までも勧めているのである。それは、来たるべき大惨事のことを同時代の人々に気づかれないよう、ウトナピシュティムは人々を欺かなければならないという勧めである。