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一酸化炭素(いっさんかたんそ、化学式:CO)は、常温・常圧で無色・無臭の気体。炭素を含む物が燃焼すると二酸化炭素が発生するが、酸素の不十分な環境で燃焼(不完全燃焼)が起こると一酸化炭素が発生する。
工業的には1000℃程度に加熱したコークスと水(水蒸気)を反応させて作られる水性ガスから得られる。その反応は、
C + H2O ⇔ CO + H2
である。上記反応で右方向(→)への反応が吸熱反応となっている。
一酸化炭素自身も酸素の存在下で燃焼する。また、日光や触媒により塩素と反応してホスゲン(COCl2、毒性が非常に強い)ができる。水にはほとんど溶けない。
一酸化炭素中毒
一酸化炭素には強い毒性があり、吸入すると少量でも死に至ることがある(空気中の濃度が10 ppmで頭痛、1000 ppmで死亡する可能性がある)。これは、一酸化炭素が酸素よりも約250倍も赤血球中のヘモグロビンと結合しやすい上、四つある結合サイトのうち1つが一酸化炭素と結合したヘモグロビン(カルボキシヘモグロビン)は、他のサイトに結合した酸素を放出しにくいためである。そのため、血液の酸素運搬能力が下がり、細胞が酸素を利用できなくなる。
一酸化炭素中毒は屋内での木炭コンロの使用、湯沸かし器やストーブの不完全燃焼によって発生する。 かつては都市ガスに一酸化炭素が含まれていたためガス自殺でも中毒が発生したが、現在は天然ガスが主体のためそのようなことはなくなっている。
ヘモグロビンは一酸化炭素と結合すると鮮紅色を呈するため、中毒患者はピンク色の「良い」顔色をしているように見える。
(タバコを常習している者も一酸化炭素中毒のため血液が鮮紅色をしている)
この作用により、吸光度で血中の酸素飽和度を測るパルスオキシメーターは正確な値を示すことができない。
パルスオキシメーターによる呼吸モニターは本症においては禁忌なのである。
治療は酸素吸入であるが、純酸素を吸入しても呼吸が不十分な場合は高圧タンク内で酸素を吸入する高圧酸素療法が必要となる。 一酸化炭素はヘモグロビンと強力に結びつくほか脂肪組織や脳細胞に蓄積される傾向があり、酸素吸入による洗い出しは数日~数十日を要することがある。 また、脳細胞への直接的な障害作用もあるため後遺症としてパーキンソニズムやしびれ(異常感覚)を来すことが多い。