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酸と塩基

(acid)と塩基(base)は、物質の分類の一つである。 酸と塩基の定義は時代と共に変化してきた。 現代ではブレンステッド-ローリーの定義、あるはルイスの定義にあてはまる物質を塩基と呼んでいる。

Table of contents
1 酸・塩基の定義
2 ブレンステッド酸・塩基の強弱(酸性度・塩基性度)
3 酸性と塩基性
4 酸・塩基の価数
5 酸と塩基の反応
6 アレニウス酸・塩基の一般的性質
7 身近な酸・塩基
8 代表的な酸・塩基
9 関連項目
10 参考文献

酸・塩基の定義

アレニウスの定義(Arrhenius definition)

1884年アレニウスが提出した定義である。 これによると、水H2Oに溶けてプロトン(正確にはヒドロン)(水素イオン)H+を生じる物質であり、水酸化物イオンOH-を生じる物質が塩基である。 この定義にあてはまる酸をアレニウス酸、塩基をアレニウス塩基と呼ぶ。

一般に、酸をHA、塩基をROHとすると、水溶液中で、

HA H+ + A-
のようにH+を生じる物質が酸であり、
ROH R+ + OH-
のようにOH-を生じる物質が塩基である。

塩化水素HClはH2Oに溶けると、H+を生じるので酸である。
HCl H+ + Cl-
水酸化ナトリウムNaOHはH2Oに溶けると、OH-を生じるので塩基である。
NaOH Na+ + OH-

ブレンステッド-ローリーの定義(Brönsted-Lowry definition)

1923年にブレンステッドとローリーが提出した定義である。 これによると、酸はH+を与える物質であり、塩基はH+を受け取る物質である。 この定義にあてはまる酸をブレンステッド酸、塩基をブレンステッド塩基と呼ぶ。 すなわち、ブレンステッド酸とはプロトン供与体、ブレンステッド塩基とはプロトン受容体である。 水素を持つあらゆる物質に適用可能な定義である。

一般に、酸をHA、塩基をBとすると、次の化学反応式で表される。

HA + B A- + HB+
ここで、A-は酸HAの共役塩基、HB+は塩基Bの共役酸と呼ばれる。

塩化水素HClが水H2Oに溶けると、HClは酸としてはたらいてH2OにH+を与え、H2Oは塩基として働いてH+を受け取る。
HCl+H2O H3O+ + Cl-
その結果、酸の共役塩基としてオキソニウムイオンH3O+、塩基の共役酸として塩化物イオンCl-が生じる。

ルイスの定義(Lewis definition)

1923年にルイスが提出した定義である。 これによると、酸は電子対を受け取るあらゆる物質であり、塩基は電子対を供与するあらゆる物質である。 この定義にあてはまる酸をルイス酸、塩基をルイス塩基と呼ぶ。 すなわち、ルイス酸とは電子対受容体ルイス塩基とは電子対供与体である。 最も一般的であり、水素を持たない物質についても適用可能な定義である。

  • ルイス酸
リチウムカチオンLi+のように低エネルギーの軌道をもつ化学種。

アルコールエーテルアルデヒドケトンなど、非共有電子対を持つ化合物

ブレンステッド酸・塩基の強弱(酸性度・塩基性度)

酸性度・塩基性度は酸性度定数KaあるいはpKaの大小で評価する。 塩基性度に対しては、塩基性度定数KbあるいはpKbが用いられることもある。

酸性と塩基性

水素イオン濃度(pH)によって評価する。

酸・塩基の価数

塩基に与えることができるH+の数、塩基が受け取ることができるH+の数を、それぞれその酸、塩基の価数と呼ぶ。

酸と塩基の反応

酸と塩基の間の反応を、酸塩基反応と呼ぶ。

アレニウス酸・塩基の一般的性質

酸の水溶液はアルカリの水溶液と混合すると、塩(えん)及び水を発生する。

アレニウス酸の一般的性質

アレニウス塩基の一般的性質

身近な酸・塩基

塩基

代表的な酸・塩基

一価 二価
強酸 塩酸(HCl)、硝酸(HNO3) 硫酸(H2SO4)
弱酸 酢酸(CH3COOH)
リン酸(H3PO4は中程度の酸

関連項目

参考文献

  1. McMurry,John, (伊東・児玉 他訳), 「マクマリー 有機化学 第4版(上)」, 東京化学同人, ISBN 4807905368 (1998)




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