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軌道エレベータ

軌道エレベータは、宇宙エレベータスカイフックとも呼ばれ、地上と宇宙を結ぶ架空のエレベータのこと。 スペースシャトルをはじめとするロケットよりも、 はるかに低コストに宇宙に物資を送ることができると期待されている。

提案されている軌道エレベータには幾つか種類があるが、 上空数百~数万km の地点と地上にロープ (実際は適当な建造物) を結び、 遠心力を用いてロープに張力を与え、地上に落ちないようにする原理である。

代表的なものには、建造過程において、まず静止軌道上に人工衛星を作り、 地球側にロープ (建造物) をすこしずつ下ろしていく。 その際、重心が静止軌道からはずれないように、反対側にもロープを伸ばす。 地球側に伸ばしたロープが地上に達すると、それが軌道エレベータになる。 すなわち、縦に異常に長い静止衛星と考えることもできる。

この構想は、1895年コンスタンチン・エドゥアルドビッチ・ツィオルコフスキーが著し、1959年に刊行されたものが発端とされている。この中でツィオルコフスキーは、赤道上から天に塔を建てていくと、次第に遠心力が強くなり、ある点 (静止軌道半径) で遠心力と重力が釣り合うと述べた。
同1959年、ユーリ・アルツターノフが逆に静止軌道上からその上下にロープを伸ばす前述のような軌道エレベータの構想を発表した。

静止軌道を構築する上で一番の問題は、静止軌道まで約 38,000km も伸ばしたロープ (建造物) が自重によって、切れてしまうことを防ぐことである。
1975年ジェームス・ピアソンは、軌道エレベータの材料に関する研究を行った。 その結果、上空に行くに従い重力が小さくなり、かつ遠心力が強くなることを考慮すると、 引っ張り強さ/密度 (破断長) が 4960km ほどの物質 (すなわち一様な重力場で、一様な太さのロープを 4960km下に伸ばすまで切れない) が必要なことがわかった。 この数値はすべて一様な太さの軌道エレベータを構築した場合で、特に引っ張り力のかかる部分を太くする テーパー構造にした場合、多少改善されるものの、現実の物質と比較してみると、鋼鉄が 50km、ケプラー繊維が200km程とまったく足りない。
そのため、長い間、SFの素材として扱われきただけである。 しかし近年、カーボンナノチューブの発見により、実用化可能と言われるようになった。

軌道エレベータを世間に広めたのは、SF小説「楽園の泉」(1979年アーサー・C・クラーク)と、「星々に掛ける橋」(チャールズ・シェフィールド)がはじまりとされている。 以降、軌道エレベータは様々なSFに登場するようになる。

静止軌道を利用する軌道エレベータは、赤道上にしか建築できないという問題がある。 さらに重力ポテンシャルの関係で、西経90度および東経73度付近の二箇所しか建築できないと 考えられている。
そこで、1982年ポール・バーチは、Orbital Ring Systems (ORS) という概念を発表した。 これは、磁性流体などの流体を、地球を一周するホースのようなものの中に封入し、 高速に移動させると、張力が発生し、物をぶら下げることができるもの。ここから地上に構造物を 下ろすとそれが軌道エレベータになる。 この場合、軌道エレベータの全長が、静止軌道を用いた場合よりもはるかに短くて済むという利点もある。

現在、2018年4月12日の開通を目指したプロジェクトがあり注目されている。

Table of contents
1 関連項目
2 軌道エレベータを扱った作品
3 外部へのリンク

関連項目

軌道エレベータを扱った作品

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