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色覚異常

色覚異常(しきかくいじょう)は、の疾患の一つ。 色を認識する錐体細胞の欠損・異常により、色の認識・識別に異常があることである。 「色盲」「色弱」と呼ばれる事もあったが、誤解を与えるとして現在は「色覚異常」「色覚障害」等と呼ばれる事が多い。

Table of contents
1 発生
2 種類
3 検査・評価
4 社会生活
5 対応
6 海外
7 治療

発生

多くは先天的に発生するが、稀に加齢・病気などで後天的に発生する。 先天性の原因は伴性遺伝によるが、これは遺伝の形質があらわれただけのもので、誰が悪いというわけではない。

色覚異常のほとんどは赤緑色覚異常。

種類

全色盲

赤・緑・青、全ての錐体神経の異常により発生する。 発症は10万人~20万人に1人と少ない。 本来暗い光を感知する桿体細胞のみに視覚を頼っており、色がまったく識別できないほか、多くは視力低下など多くの症状がある。

赤緑色覚異常

色覚異常の中で一番多く、 赤と緑の区別が付かない。 日本人では男性の20人に1人、女性の500人に1人が赤緑色覚異常で、 日本全体では300万人近く存在する。

錐体神経のうち、赤錐体系か緑錐体系の異常により発生する。 赤の場合は第1色覚異常、緑の場合は第2色覚異常と呼ばれる。 どちらに異常が出ても色の見え方に差はないことから、この二つはひとくくりに扱われる。

青黄色覚異常

錐体神経のうち、青錐体系の異常(第3色覚異常)により発生する。 青黄色覚異常になる事は稀。

検査・評価

;仮性同色表:色覚異常があると区別しにくい色遣いで数字などを表記したもの。石原表が有名で世界的に用いられているほか、標準色覚検査表、東京医大表などがある。以前は小学校で全員にこれを用いた色覚検査が行われていたが、差別の対象となる恐れがある割に検出することの有用性が少ないため現在は廃止されている。 ;アノマロスコープ:赤緑異常の評価に頻用される。緑の光と赤の光を混合すると黄色く見えるが、これを黄色の波長の光を見ながら同じく見えるように混合比を調節させるものである。赤緑異常を持っている場合、正常人に比べて混合比がどちらかに大きく偏る傾向が見られる。 ;パネルD-15テスト:連続した色相の15個のチップを、色が連続的に変化するように並べるものである。ある2色の区別が付きにくい場合、それ以外の色の変化のみに着目した配列にしてしまうため、色覚異常の種類・程度を判別することができる。

社会生活

一部の色の区別がつきずらいだけで日常生活にはほとんど影響ないが、 「色盲」「異常」などの言葉の語感故、過去から誤解・理解不足による偏見を招き、 かつては社会生活に多くの面で不当な差別の対象となった。 日本では現在は偏見が薄れ、少しずつ改善傾向にある。

対応

デザインの分野では、色覚異常者に重要な表示が読みづらくなる可能性を考慮して、特定の色遣いを避けることが推奨されている。 Webサイト設計においては、前景色と背景色の色差、明度差を一定以上にするようW3Cがガイドラインを示している。 こうすることにより、色覚異常があっても読みやすい表示ができるだけでなく、白黒表示環境など多様な環境からのアクセシビリティを確保できることにもなる。 これは、ユニバーサルデザインの範疇に含まれる手法である。

海外

欧米では色覚異常により差別される事はほとんどない。 中国韓国では、かつての日本の影響か、現在も厳しい差別がある。

治療

かつて日本においては鍼灸の治療家や医療研究家が色覚異常の治療が可能であると主張し、実践し、それを支持する外部の医師、患者あるいは追試を行う研究者が存在した。しかし現在ではそれらの治療の有効性は否定されたというのが通説である。




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