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PC-9800シリーズ

PC-9800シリーズは、NECが販売していた、独自アーキテクチャのパーソナルコンピュータの製品群である。98(キューハチ)などと略称されることもある。

Table of contents
1 アーキテクチャ
2 ソフトウェア資産
3 本体の型番
4 98互換機の登場
5 PC/AT互換機とWindows

アーキテクチャ

1982年発売の初代機「PC-9801」はCPUIntel 8086を採用するなど、IBM-PCに似た構成であったが、日本語表示のために漢字フォントをオプションでROMで搭載可能とし、また、高精細かつ高速なグラフィック処理のため専用のコントローラを(GDC:μPD7220を2個)採用していた。
初代機以降、CPUを高速化したPC-9801E、5インチ2DDフロッピーディスクドライブを本体に内蔵したPC-9801Fシリーズ、2HDフロッピーディスクドライブを搭載したPC-9801Mが登場した。

一時、CPUにNEC自身が開発した8086互換高速CPU V30を採用したが、インテルとの訴訟等もあってi286互換CPUが登場しなかったこともあり、継続使用はされなかった。 後に、i80286 / i386等のx86系CPUを採用した高性能機が登場した。この際、V30のハードウェアや命令拡張部分がi80286等と非互換な部分が存在したため、依存していたごく一部のソフトウェアが動作するようにV30も合わせて搭載し、切り替えて使えるようになっていた。この手法は1986年から1990年まで続いた(ノート型を除く)。

ソフトウェア資産

自社開発のN88-BASIC(86)をROMで搭載し、同社の8bitパソコン、PC-8800シリーズと言語レベルで高い互換性を持つ。また、当時としては強力な日本語処理機能を持ち、さらにNEC自身が積極的にソフトウェア開発の支援を行なったため、多数のPC-9800シリーズ専用アプリケーションが登場した。
これらの圧倒的なソフトウェア資産を背景に、日本国内市場においては一時期はほぼ寡占状態に近く使われていた。

本体の型番

PC-9800シリーズでは、ソフトウェアの互換性をアピールする意味もあって、コンピュータ本体の型番には一貫してPC-9801xx(xxはアルファベット)という名称が用いられた。(後に互換性を極力維持しながらアーキテクチャが改良されたPC-9821xxシリーズも登場した。)
一方、少数ながら「PC-98yy」(yyはアルファベット)という名称を持つシリーズも存在する。これらはアーキテクチャの改良のためにソフトウェアの互換性を見切ったモデルであるが、PC-9800シリーズの一員ではあるものの、その互換性の無さがネックとなり、失敗に終わったものが多い。

また、純正の周辺機器にはPC-98nn(nnは数字)という型番が与えられた。

98互換機の登場

前述のように、PC-9800シリーズのソフトウェア資産は圧倒的であり、NEC自身が投入したものも含め、別アーキテクチャのコンピュータは苦戦を強いられた。
セイコーエプソンは98互換機、EPSON-PCシリーズを開発したが、初代機PC-286に対しては、NECが互換
BASICおよびBIOS著作権侵害を訴え、発売延期の後にBASICを外し、修正されたBIOSを搭載して再発売するという波乱もあった。その後もNECは自社開発のDISK-BASICMS-DOSに自社製ハードウェアであるか確認する処理を付け加えるなどした(通称:EPSONチェック)が、セイコーエプソンではそれを解除するパッチ(SIP)を供給し、サードパーティー機器の互換性検証を行い情報提供するなどして、地道にシェアを伸ばして行った。
また、SCSI用周辺機器に対しても、自社製の純正機器であるかを確認するため、機器IDの「NEC」という文字列を参照するチェックを行っていたが、サードパーティーメーカーは「NECA」/「NECB」などのIDでチェックを通るようにした製品をリリースし、このチェックを回避していた。

PC/AT互換機とWindows

1989年PC/AT互換機上でソフトウェアのみで日本語処理を実現するIBM DOS J4.0/V、通称DOS/Vが登場し、コストパフォーマンスに優れたPC/AT互換機の本格的な日本市場上陸が始まった。時期を同じくして、日本語版のWindows33.0が登場し、MS-DOSからWindowsへ、ソフトウェア環境の移行が始まった。Windows上では、PC/AT互換機もPC-9800シリーズも同じソフトウェアが利用できるため、ソフトウェア資産を背景としたPC-9800シリーズの牙城を揺るがすこととなった。
PC-9800シリーズ自身も、Windowsへ対応するため、PC/AT互換機と同等の画面表示モードを備えたPC-9821シリーズを投入するなどしたが、独自アーキテクチャゆえのコスト面の不利もあり、次第にシェアを落としていった。特に、マイクロソフトとインテルがWindowsとPentium/PentiumIIをIBM-PCアーキテクチャへの依存を強めるに至り、独自の日本語版OSやドライバの供給が重荷となりつつあった。

1997年10月、NEC製のPC/AT互換機といえるPC98-NXシリーズが発表され、事実上、PC-9800シリーズはその使命を終えた。その後も、OA用代替保守機として一部機種を継続販売していたが、2003年9月30日をもって受注終了となった。

http://www.express.nec.co.jp/care/pctechinfo/pc9800.html




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