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PHS

PHSピーエイチエス)は、日本独自規格の簡易型携帯電話。名前の由来は、Personal Handy-phone System の頭文字を取ったもの。当初は、法令上「簡易型携帯電話」という正式呼称であったが、1998年11月に、法令上の正式呼称が「PHS」に改められた。俗に「ピッチ」と略して呼ばれることがある。

Table of contents
1 概説
2 PHSの歩み
3 事業者
4 外部リンク

概説

家庭内でも屋外でも使えるデジタル電話として開発された。当初の開発名称を第二世代ディジタルコードレス電話と言い、コードレス電話を屋外でも使えないかというのが元々の発想だった。

電話機は携帯電話と異なり、コードレス電話の子機である「家庭モード」、屋外でPHS事業者のネットワークを使う「公衆モード」、2台の電話機同士で直接通信のできる「トランシーバーモード」の3つの動作モードがある。
通常PHSという場合は、「公衆モード」を指す。 「家庭モード」は、企業内における内線電話システムとして使用されていることが多い。

公衆モードのネットワークの基盤には、NTT東日本西日本ISDNを基盤にしている、依存型事業者(DDIポケット、NTTドコモ、一部アステル)と、独自に構築した、独自型事業者(一部アステル)の2つがある。

基地局の電波出力が携帯電話で最大25ワットに対し、PHSは最大500ミリワットと弱いため、小規模な基地局を大量に設置して、利用可能なエリアを確保する方法が取られる。
したがって、地下街や地下鉄駅など、比較的狭い空間への展開が携帯電話に比べて早く実施され、携帯電話に比べても、周波数帯の利用効率が高い特徴を持つ。

PHSは日本生まれの規格であるが、最近では台湾上海などでも普及しつつある。
2003年4月にはDDIポケットと台湾のPHS事業者「大衆電信」との間で相互ローミングサービスが開始された。

開発当初は Personal Handy Phone の略でPHPと呼ばれていたが、 松下電器産業の関連会社・PHP研究所と紛らわしいことから、1994年4月22日にPHSに呼称を変更すると発表された。 松下電器産業は、グループ傘下にPHP(=PHS)端末の開発メーカーも抱えている。

米国韓国などでは、簡易型携帯電話としてはPCS (Personal Communications Service) が主流である。

PHSの歩み

PHSが開始された当時の売りは、携帯電話が使えない地下鉄駅や地下街でも使え、基本料金や通話料金が安いという点であった。
1年前の1994年に、携帯電話に旧デジタルホン(現ボーダフォン)とツーカーグループの新規参入があって、携帯電話との間で激しいシェア争いが発生し、料金の安さや、販促用景品やクイズなどの賞品にも使われたためか、PHS加入者は増加した。

しかし、当時、同時に普及し始めたPHS←→携帯電話との相互通話が不可能な問題を抱え、携帯電話に比べて利用可能なエリアが狭い、切れやすいという問題から、PHSの解約→携帯電話への乗り換えが始まった。
ようやく1996年10月に、接続センターを介する暫定接続の形でPHS←→携帯電話の相互通話が可能になったものの、接続センターを介するため、特殊なダイヤル操作が必要であり、料金が5.5秒10円プラス1通話あたり20円と高額のため、携帯電話への移行を止めることはできなかった。
さらには、携帯電話の料金の値下げが進んで価格差も縮まり、使用可能なエリアでは携帯電話と勝負にならないPHSは解約が相次いだ。

対応策として、1998年のPHS←→携帯電話の直接接続の開始による通話料金の値下げを始め、携帯電話に比較した音質の良さや、従来の弱点であったハンドオーバー処理の高速化などの改良をアピールして対抗したものの、功を奏さず、加入者の解約増加に歯止めをかけることはできなかった。

その結果、旧NTTパーソナルグループはNTTドコモへの事業譲渡、DDIポケットは親会社の旧DDI(現KDDI)による財務支援を受けることになった。
この後、起死回生の一撃として、携帯電話(第2世代PDC式)との差別化が図れる、高速な通信速度(最大・毎秒64キロビット)を生かしたデータ通信を前面に打ち出す方針に切り替えた。
やがて、DDIポケットの「Air H」やNTTドコモの「@FreeD」といった、定額制モバイルデータ通信サービスが開始され、この分野での利用が増えている。
DDIポケットについては、他社へのPHS網の再販事業(仮想移動体通信事業者=MVNO)に乗り出し、日本通信など他社に、データ通信用として自社PHS網を再販している。

しかしながら、アステルグループについては、出資元の電力系通信事業者への吸収(東京など一部は、さらに電力系とは全く無関係な企業へ再売却)以外に、これといった支援がなく、既に九州が事業を停止、北海道と北陸が今後の事業停止を表明しており、消滅の方向に向かっているのが現状である。

事業者

外部リンク

1998年11月20日付けの、「PHS」への呼称変更の旧郵政省のニュースリリース




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